外国人が日本で部屋を探すとき、多くの人は「気に入った部屋を見つけること」が一番難しいと思います。
しかし実際には、申し込みの前後でうまく進まないことがあります。
日本の賃貸では、気に入った物件を見つけたらすぐに入居できるわけではありません。多くの場合、管理会社の確認、保証会社の審査、契約の手続きなどをしてから入居します。
そのため、外国人が日本で部屋を探す前には、申し込みに必要な情報を先に整理しておくことが大切です。緊急連絡先や、管理会社・保証会社が確認するポイントも、早めに確認しておくと安心です。
以下では、大阪で部屋を探す場合を例に説明します。ただし、ここで紹介する準備は、日本の他の地域で部屋を借りるときにもよくあります。実際に必要なものは、物件、管理会社、保証会社、契約内容によって変わります。
申し込み前に整理しておきたい3つのこと
外国人が大阪で部屋を探すとき、申し込み前に大切なのは、たくさんの物件を問い合わせることだけではありません。まず、自分の状況を分かりやすく整理しておくことが大切です。
まずは次の3つを整理しておくとよいでしょう。
- 本人確認の情報と在留状況
- 家賃をどのように安定して支払うか
- 日本国内で連絡が取れる人がいるか
この3つが整理できていると、不動産会社も紹介できる物件を判断しやすくなります。管理会社や保証会社も、申し込む人の状況を理解しやすくなります。
反対に、「外国人でも借りられる物件はありますか?」とだけ聞いても、情報が足りません。在留資格、勤務先や学校、入居したい時期、予算、連絡先などが分からないと、部屋探しは進みにくくなります。
よく確認される書類や情報
外国人が日本で部屋を申し込むとき、必要な書類や確認される情報は、物件、管理会社、保証会社によって違います。以下は確認されることが多い項目です。すべての物件で、必ず全部必要という意味ではありません。
よく確認される情報や書類は、次のようなものです。
- 在留カード
- パスポート
- 住民票
- 学生証または在学証明書(留学生)
- 在職証明書または内定通知書(社会人)
- 収入に関する書類
- 緊急連絡先
- 住む人数や一緒に住む人の情報
- 入居したい日
すでに日本に住んでいる場合は、住民票、在留カード、収入に関する書類を確認されることがよくあります。まだ日本に来る前の場合は、パスポート、入学に関する書類、内定に関する書類などで、来日目的を説明して相談することがあります。
大切なのは、自分が誰か、なぜ部屋を借りるのか、いつ入居したいのか、家賃をどのように支払うのかを説明できるようにしておくことです。
在留カードと在留期間が重要な理由
外国人が日本で部屋を申し込むとき、在留カードは大切な確認書類になることが多いです。
管理会社や保証会社は、在留カードで名前、在留資格、在留期間などを確認することがあります。これは、単に外国人だからではありません。賃貸契約はしばらく続くため、住む予定や在留期間と契約期間が合っているかを確認したいからです。
たとえば、賃貸契約では契約期間が2年のことがあります。在留期間が残り少ない場合は、在留資格を更新する予定があるか、学校や仕事の予定があるか、安定して住めそうかを確認されることがあります。
在留期間が短いからといって、必ず借りられないわけではありません。また、外国人だから必ず断られるわけでもありません。実際の結果は、物件の条件、管理会社、保証会社、申し込む人の全体の状況によって変わります。
緊急連絡先が重要な理由
初めて日本で部屋を借りる外国人の中には、「緊急連絡先」と「保証人」を混同してしまう人もいます。
日本の賃貸では、緊急連絡先と保証人は、必ずしも同じものではありません。緊急連絡先は、緊急のときに本人と連絡が取れない場合や、生活状況の確認が必要な場合などに連絡される人です。一方で、保証人はお金の責任に関わる場合があり、責任が重くなります。
現在は、個人の保証人ではなく、保証会社の利用を求める物件も多くあります。保証会社は、家賃の支払いなどを保証する会社です。ただし、保証会社を利用する場合でも、管理会社から日本国内の緊急連絡先を求められることがあります。
よく確認される内容は次のようなものです。
- 緊急連絡先の氏名
- 本人との関係
- 電話番号
- 住所または居住エリア
- 日本語で連絡できるかどうか
必要な条件は物件によって違います。友人、同級生、同僚でもよい場合もあれば、親族を求められる場合もあります。また、保証会社の基準で判断されることもあります。申し込み後に条件が合わないと分かるより、申し込み前に確認しておく方が安心です。
保証会社は申し込みでどのような役割を持つのか
日本の賃貸では、多くの物件で保証会社の利用を求められます。
保証会社は、不動産仲介会社でも管理会社でもありません。主に家賃の保証をする会社です。簡単にいうと、部屋を借りる人が家賃を払えなかった場合、保証会社が契約にしたがって大家さん(貸主)に対応します。その後、保証会社は契約にしたがって、部屋を借りる人に支払いを求めます。
借主にとって保証会社を意識しやすい場面は、やはり「審査」です。
保証会社は、申し込む人の基本情報、職業、収入の状況、在留期間、連絡先などを確認することがあります。ただし、保証会社ごとに審査の基準は違います。そのため、いつも同じルールとして説明することはできません。また、ある条件なら必ず通る、または必ず通らないとも言えません。
現実的には、申し込み前に書類や情報を整理しておくことが大切です。不動産会社が「どの物件なら申し込みを進めやすいか」を判断しやすくなります。
申し込み前に整理しておきたい条件
部屋探しを効率よく進めたい場合、最初から「大阪で部屋を探しています」だけでは情報が足りません。
申し込み前に、次のような条件を整理しておくと話が進みやすくなります。
- 入居希望日
- 毎月の家賃予算の上限
- 希望エリアまたは通勤・通学ルート
- 職業、学校、来日目的
- 在留資格と在留期間
- 一人入居かどうか
- 同居人がいるかどうか
- ペットの有無
- 中国語など外国語での対応が必要か
- 日本国内の緊急連絡先があるか
これらは、個人情報を何でも提出するためのものではありません。不動産会社と相談するために、先に整理しておく情報です。不動産会社は、その情報をもとに、申し込みができそうな物件や条件が合わない物件を判断しやすくなります。
特に、入居希望日と在留状況は、申し込みの進め方に影響しやすい項目です。すぐに入居したい場合でも、必要書類がそろっていなかったり、在留カードや住民票の準備ができていなかったりすると、手続きに時間がかかることがあります。
「外国人でも借りられる物件はありますか?」だけでは足りない
外国人が部屋を探すとき、最初に「外国人でも借りられる物件はありますか?」と聞くことがあります。
もちろん聞いてはいけないわけではありません。ただ、この質問だけでは情報が足りません。日本の賃貸広告で見かける「外国籍相談可」や「外国人相談可」は、「条件によって相談できます」という意味に近いです。すべての外国人、すべての条件、すべての入居時期で申し込みできるという意味ではありません。
たとえば、次のように伝えると状況が分かりやすくなります。
大阪で1Kまたは1DKを探しています。9月入居を希望しています。
現在は日本で働いている外国人で、在留カードと住民票があります。
梅田まで通勤時間30分以内、毎月の家賃予算は8万円前後です。
日本国内の緊急連絡先があり、保証会社の審査にも対応できます。
このように伝えると、不動産会社は申込者の状況を判断しやすくなります。最初から条件に合いにくい物件を避けやすくなります。
留学生、ワーキングホリデーの人、会社の内定をもらったばかりの人、まだ日本に入国していない人も、同じように現在の状況を整理して伝えることが大切です。
外国人だから無理なのではなく、状況を分かりやすく伝えることが大切
外国人が日本で部屋を借りることを、単純に「難しい」「必ず断られる」と考える必要はありません。
より正確にいうと、管理会社、大家さん(貸主)、保証会社は、申込者の状況を知りたいと考えています。安定して連絡が取れるか、家賃を支払える見込みがあるか、契約期間と在留期間に無理がないか、緊急時に連絡できる人がいるか。こうした点が申し込みに影響することがあります。
そのため、申し込み前に大切なのは、ただ多くの物件を探すことではありません。自分の書類と条件を整理しておくことです。
自分の状況を分かりやすく説明できれば、不動産会社も判断しやすくなります。申し込みを進めやすい物件と、最初から申し込まない方がよい物件を分けて考えやすくなります。
まとめ
外国人が日本で部屋を探すとき、本当に大切なのは「できるだけ多くの物件を問い合わせること」だけではありません。申し込み条件を先に整理しておくことです。
在留カード、住民票、収入に関する書類、緊急連絡先、入居希望日、保証会社の審査などは、申し込みの進み方に影響することがあります。必要な条件は物件ごとに違いますが、自分の情報が整理されているほど、部屋探しは進めやすくなります。
初めて大阪で部屋を探す場合は、部屋の写真を見ることだけを急がない方が安心です。まず自分の状況を整理してから探し始めることをおすすめします。その方が実際の申し込みの流れに合いやすく、申し込みのときにつまずきにくくなります。
FAQ
Q1:外国人が大阪で部屋を借りる場合、日本人の保証人は必ず必要ですか?
必ず必要とは限りません。現在は保証会社を利用する物件も多く、個人の保証人を求められない場合もあります。ただし、保証人、保証会社、緊急連絡先のどれが必要かは、物件や管理会社の規定によって違います。
Q2:日本国内の緊急連絡先がない場合でも申し込みできますか?
物件や保証会社の条件によります。友人、同級生、同僚でもよい場合もあれば、親族や日本国内の連絡先を求められる場合もあります。申し込み前に確認しておくことをおすすめします。
Q3:在留期間が短いと賃貸申し込みに影響しますか?
確認されることはありますが、必ず借りられないという意味ではありません。管理会社や保証会社は、在留期間、在留資格の更新予定、勤務先や学校、申込者全体の状況などを見ることがあります。
Q4:留学生やワーキングホリデーでも大阪で部屋を借りられますか?
探すことはできます。ただし、申し込みできる物件は条件によって違います。留学生は学校に関する書類、ワーキングホリデーの人は収入、在留期間、緊急連絡先などを確認されることがあります。
Q5:申し込み前に住民票は必ず必要ですか?
すでに日本に住んでいる場合、住民票の提出を求められることはよくあります。一方で、まだ入国前の場合や、来日したばかりの場合は、別の書類で相談できることもあります。実際にどうなるかは、物件条件、管理会社、申し込みのタイミングによって違います。